金鉱石の買取はできる?品位から見る値段の決まり方と売る前の確認

金鉱石の買取について説明する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は、経済産業省・国税庁・警察庁・国土交通省など公的機関の情報、e-Gov法令検索の法令、研究機関・博物館の公開情報、田中貴金属工業の公表価格、各買取店・体験施設の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。金価格・買取価格は記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。

金の筋が入ったような石をもらった、山で金色に光る石を拾った。そんな時に気になるのが「この金鉱石、買取してもらえるの?」ということですよね。

結論から言うと、金鉱石は砂金や自然金の粒に比べて、金として値段がつきにくい物です。石の中に含まれる金がとても少なく、量るのも難しいからなんです。

この記事では、金鉱石の品位の目安と値段の決まり方、売る前に確かめておきたいことをお話しします。

砂金を持っている人

親せきから「金鉱石だよ」と言われた石をもらいました。金のお店に持って行けば、買い取ってもらえますか?

案内役

石のままだと、金としては扱いにくいお店が多いんです。まずは本当に金鉱石なのか、金の粒が見えるのかを確かめてみましょう。

目次

金鉱石は売れる?先に結論をお伝えします

先に結論

金鉱石は、石のままだと金として値段がつきにくい物です。金の粒がはっきり見える、または形のきれいな標本なら、自然金や標本として相談できる場合があります。

『金が入っているなら、その分の値段はつくはず』と思いますよね。

ただ、金鉱石はほとんどが石の部分です。金はその中にごくわずか散らばっているだけで、外から重さを量ることができません。

買取店では、持ち込まれた物の「重さ」と「金の割合(純度)」から値段を出します。石が大半を占める金鉱石は、この2つがどちらも分かりにくいんです。

そのため、金鉱石の売り方は大きく2つに分かれます。

売り方見られるところ向いている石
金として売る含まれる金の量と純度金の粒や塊が外から見えて、取り出せる量がある物
標本として売る産地・形・見た目・保存状態金の見え方がきれいで、産地がはっきりしている物
売らずに手元に置く記念・思い出としての価値金が見えない、または金鉱石かどうか分からない物

どちらに当てはまるか分からない時は、売り先を決める前に、まず「金が見えるか」を確かめるところから始めてみてください。

砂金を持っている人

金色の筋がうっすら見えるんですが、これは「金が見える」に入りますか?

案内役

金色に見えても、別の鉱物のことがよくあります。後で見分け方もお話しするので、まずは光り方や硬さを見てみましょう。

金鉱石の品位はどれくらい?含まれる金はごくわずか

金鉱石の品位とは、鉱石にどれだけ金が含まれているかを表す言葉です。鉱山では「鉱石1トンに金が何グラム入っているか」で言うことが多いです。

『金鉱石って、どのくらい金が入っているの?』という方も多いはずです。

国内の金鉱山の公表値

住友金属鉱山は、鹿児島県の菱刈鉱山について、鉱石1トン中に含まれる平均金量が約20グラムという高品位だと公表しています。世界の主要金鉱山の平均品位は3〜5グラムとも書いています。

出典は住友金属鉱山の菱刈鉱山の紹介ページです。菱刈鉱山は、商業規模で操業を続けている国内最大の金鉱山と紹介されています。

鉱石の例鉱石1トンに含まれる金の量鉱石1kgにならすと
菱刈鉱山の平均(住友金属鉱山の公表値)約20g約0.02g
世界の主要金鉱山の平均品位(同社の記載)3〜5g約0.003〜0.005g

「高品位」と言われる鉱山の鉱石でも、1kgの石に含まれる金はならすと約0.02gです。手のひらにのる石なら、もっと少なくなります。

金鉱石に含まれる金の量の目安を示した図解

鉱石の中の金にも銀が混ざっている

もう1つ知っておきたいのが、自然の金は純金ではないことです。

国立科学博物館のモノグラフ第42号(2011年)では、日本の鉱床と砂金産地の金を分析しています。自然の「金」は、厳密には金と銀の合金だと書かれています。

鉱山(論文の表から)鉱石中の金銀合金に含まれる銀の割合
菱刈(鹿児島)27.59〜28.67重量%
佐渡(新潟)37.70〜39.80重量%
土肥(静岡)40.85〜46.77重量%

つまり、鉱石の中に見える金色の部分も、銀がかなり混ざっていることがあります。金の量はその分さらに少なくなるわけですね。

金鉱石の品位という言葉について

品位は、鉱山や業者が鉱石の良し悪しを見る時の言葉です。家にある1個の石の品位は、分析しないと分かりません。見た目で「品位が高そう」と判断するのは難しいと考えておきましょう。

金鉱石の値段はどう決まる?金として・標本として

金鉱石の値段は、金として見るか、標本として見るかで考え方がまったく違います。

金として見る時は「取り出せる金の量」

金として見る時の目安は「金の価格×純度×重さ」です。物差しにするのは、田中貴金属工業が2026年10月20日17:00に公表した金の店頭買取価格22,773円/g(税込)です。

これは記事執筆日時点の参考値で、金地金の価格です。金鉱石や砂金の買取価格そのものではありません。

例えば、取り出せる金が0.01gで純度が90%なら、金の量だけで見た目安は205円です。0.1gなら2,050円になります。

取り出せる金の重さ純度90%なら(金の量だけで見た目安)純度70%なら
0.01g205円159円
0.05g1,025円797円
0.1g2,050円1,594円
0.5g10,248円7,971円

ここで大事なのは、石の重さではなく「中の金の重さ」で計算することです。石が重くても、金が0.01gしか入っていなければ、目安は数百円にとどまります。

さらに、石から金を取り出すには砕いたり溶かしたりする手間がかかります。実際の提示額は、この目安より下がるのが普通です。

手のひらサイズの石で計算してみると

『でも、うちの石はけっこう重いし…』と思った方もいるかもしれません。具体的な数字で見てみましょう。

例えば500gの石が、菱刈鉱山の平均と同じ品位だったとします。鉱石1トンに約20gなので、500gの石に含まれる金はならすと約0.01gです。

0.01gの金は、純金だとしても金の量だけで見た目安は228円です。純度が90%なら205円になります。

ここから、石を砕いて金を取り出す手間や費用が引かれます。重い石でも、金として見ると値段がほとんど残らない理由はここにあるんです。

石の重さ菱刈鉱山の平均品位で含まれる金純度90%で見た金の目安
500g約0.01g205円
2.5kg約0.05g1,025円
5kg約0.1g2,050円

しかも菱刈鉱山は、国内でも品位が高いと紹介されている鉱山です。家にある石が同じだけ金を含んでいるとは限りません。

この表は「金の量だけを見るとこのくらい」という目安です。この金額で売れるという意味ではない点に気をつけてください。

標本として見る時は「見た目と産地」

標本として見る時は、金の量だけでなく、金の見え方や形、産地、保存状態が見られます。

おたからやはコラムで、ナゲットや希少な自然金の場合は形状や美観も含めて査定すると書いています。ただ、金鉱石を買取対象とする記載は公式サイトに見当たりませんでした(2026年10月21日確認)。

標本としての値段は、金の価格から計算できるものではありません。詳しくは砂金・自然金の標本の値段で説明しています。

金として売る
  • 中の金の量と純度で値段が決まる
  • 金の価格で目安を計算できる
  • 石の部分は値段にならない
標本として売る
  • 見た目・形・産地で値段が決まる
  • 金の価格から計算できない
  • 扱う相手を探す手間がかかる

金鉱石の買取を扱いにくいお店が多い理由

『金を買うお店なら、金鉱石も見てくれるのでは?』と思いますよね。実は、ここがいちばんつまずきやすいところです。

地金商は「鉱石」を買取できない物に挙げている

田中貴金属工業の買取サービス RE:TANAKA は、お買取りできないものとして「産業用製品等」に「鉱石」を挙げています。同じ一覧には「品位が特定しづらいもの」として「粉末状、粒状」も入っています。

田中貴金属の買取できないものに鉱石や粒状が載っている画面

上の画面は、RE:TANAKA の「お買取りできないもの」の一覧です。鉱石と粒状の物が、どちらも挙がっているのが分かります。

田中貴金属 RE:TANAKA の案内ページでは、お買取りの可否は実際にお品物を見て判断するとも書いています。

精錬業者でも鉱石は受けないところがある

金を溶かして分析する精錬業者なら、と考える方もいるかもしれません。

ただ、井島貴金属精錬は、鉱石からの分析は「紛争鉱物取引禁止」の観点から受け付けていないと公式に書いています。鉱石の持ち込みも断っているそうです。

砂金や自然金の粒なら相談しやすい

一方で、石から外れた金の粒(砂金・自然金)は、相談できる先が増えます。

持っている物相談しやすさ公式に書かれていること(2026年10月21日確認)
砂金相談しやすいおたからやは砂金を査定対象と明記
自然金の粒・ナゲット相談しやすいおたからやは自然金の粒も査定対象と明記
金鉱石(石のまま)相談しにくいRE:TANAKA は鉱石を買取できない物に記載。おたからやは記載が見当たらない

石に金の粒がはっきり付いている時は「金鉱石」としてではなく「金の粒が付いた石」として相談すると、話が通じやすいこともあります。自然金については自然金の買取で詳しく説明しています。

よくある失敗

金を取り出そうとして、家で石を砕いたり、薬品をかけたり、バーナーで焼いたりするのはやめておきましょう。けがや火災の危険がありますし、金の量は増えません。水銀を使う昔の方法も危険なのでしないでください。

それ、本当に金鉱石?見た目で分けにくい鉱物

売る前にもう1つ確かめたいのが、その石が本当に金を含んでいるかです。

石の中で金色に光る部分は、黄鉄鉱や黄銅鉱、雲母といった別の鉱物のことがよくあります。

砂金を持っている人

石の表面に、金色の四角い粒がいくつも付いています。これは金ですか?

案内役

四角い形がはっきりしているなら、黄鉄鉱かもしれません。金は柔らかいので、四角い結晶の形にはなりにくいんです。

見るところ金黄鉄鉱黄銅鉱雲母
色落ち着いた黄色淡い真ちゅう色緑がかった濃い黄色金色・銀色・茶色
光り方角度を変えても黄色のまま角度でぎらっと光る角度で光る光ったり消えたりする
針で押すとへこむ硬いもろく崩れる薄くはがれる
形不規則な粒や筋四角い面がある不規則薄い板が重なる

家で確かめる時は、石を割らずに、ルーペで光り方と形を見るくらいにしておきましょう。くわしい見分け方は砂金の本物の見分け方で紹介しています。

産地が分かる物は記録を残す

もらった石の場合、どこで採れた物かが分かると、標本として見てもらう時の手がかりになります。

袋や箱にメモが入っていたら捨てずに残しておきましょう。「いつ・誰から・どこの物として」もらったかを書き留めておくだけでも違います。

売るまでの保管で気をつけたいこと

金鉱石は、こすれ合うと表面の金の粒が取れたり、石が欠けたりします。新聞紙ややわらかい布で1個ずつ包んでおきましょう。

石から外れた金色の粒は、ふたのできる小瓶に分けておくと安心です。粒はとても小さいので、袋のすみに入り込んでなくしてしまうことがあるんです。

ケースに入った標本は、ケースから出さずにそのまま保管しておくのがおすすめです。標本として見てもらう時に、見た目の状態がそのまま評価につながるからです。

金鉱石を売る前に確かめる手順

ここまでの話を、売る前の手順にまとめます。

金鉱石を売る前の手順
  1. 金色の部分が金らしいか、光り方と形をルーペで見る
  2. 金の粒や塊が外から見えるか、石から外れているかを確かめる
  3. 産地や入手したいきさつのメモがあれば残しておく
  4. 石ごとの重さと、外れた粒があればその重さを量っておく
  5. 持ち込む前に、お店へ電話で金鉱石を見てもらえるか聞く
  6. 現住所が書かれた本人確認書類を用意する

電話ではこう聞くとスムーズ

公式サイトに金鉱石の記載が無いお店は、持ち込む前に電話で確認しておくと無駄足になりません。

例えば、こんなふうに聞いてみてください。

「金が入っていると言われた石があるんですが、石のままでも見てもらえますか」

「石から外れた金色の粒もあるんですが、砂金と同じように見てもらえますか」

『断られたらどうしよう』と思うかもしれませんが、扱えるかどうかを聞くだけなら気軽で大丈夫です。

金の粒があるなら、査定料無料のお店で量ってもらう

石から外れた金の粒や、砂金と一緒に持っているなら、まずは査定料無料のお店で重さと純度を見てもらうのが近道です。

おたからやは砂金ページで、砂金・金粉・自然金の粒なども査定対象として扱うと書いています。査定料・鑑定料は無料で、蛍光X線分析装置などの専用機器で金の含有率を測るとしています。

ただし金鉱石そのものについての記載は見当たらないので、石のまま持ち込む時は電話で聞いてからにしましょう。

PR|金・貴金属の買取

砂金・自然金の査定額を確かめる

砂金や自然金も、金を含む品として査定を受けられます。店頭のほか出張査定も選べるので、金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。

査定料無料公式サイトで査定方法を確認する

買取価格は日々変わります。最新の価格・条件は公式サイトで確認してください。

金鉱石を売る前に確かめることを示した図解

石から外れた粒だけでも、どこで売れるかは砂金はどこで売る?で売り先ごとにまとめています。

よくある相談:金鉱石は買い取ってもらえる?

Yahoo!知恵袋などに寄せられている、金鉱石にまつわる相談を紹介します。

金を含む鉱石や砂金は買い取ってもらえる?

金の買取が盛んなのに、金を含む鉱石や砂金は買い取ってもらえないのか、という相談があります。

砂金については、おたからやのように査定対象と公式に書いているお店があります。一方、鉱石は RE:TANAKA のように買取できない物として挙げているところもあり、扱いが分かれます。

石の中の金は量りにくく、取り出す手間もかかります。そのため、同じ「金を含む物」でも、粒になった砂金の方がずっと相談しやすいんです。

南の島で、金鉱石らしき石をもらった

海外の小さな島に滞在中、地元の人から金鉱石らしき石をもらった、どうしたらいいか、という相談もあります。

砂金を持っている人

旅先でもらった石が金鉱石かもしれないんです。日本に持って帰って売れますか?

案内役

まずは本当に金が見えるかを確かめるのが先ですね。海外の物を持ち帰る時の確認は、別の記事でまとめていますよ。

見た目だけでは、金鉱石かどうかは分かりません。金色に光っていても、黄鉄鉱などのことがよくあります。

海外で手に入れた物を売る時の確認は海外の砂金の買取を見てみてください。

山に入って鉱石を採るのは問題ない?

山で鉱石を採ってもいいのか、という相談も多く見かけます。

鉱業法第3条では、金鉱は「鉱物」に入っています。第7条には「まだ掘採されない鉱物は、鉱業権によるのでなければ、掘採してはならない。」と書かれています。

国立公園・国定公園の特別地域では、自然公園法で「鉱物を掘採し、又は土石を採取すること」に許可が要ります。山や土地には持ち主もいます。

個人が鉱石を拾う行為がどう扱われるかの公式な解説は、調べた範囲では見当たりませんでした。採る前に、土地の所有者や公園の管理者、自治体に確認してみてください。

相談から分かること
  • 砂金と金鉱石では、相談できる先の数が違う
  • 金色に見えても、金鉱石とは限らない
  • 山や川で採る前には、土地の所有者や管理者に確認する

よくある質問

金鉱石を割って中の金を取り出せば、高く売れますか?

家で割ったり砕いたりするのはおすすめしません。けがの危険がありますし、取り出せる金はごくわずかなことが多いです。標本としての見た目の価値も下がってしまいます。

金鉱石の値段はグラムいくらで決まりますか?

石の重さでは決まりません。金として見るなら、中に含まれる金の重さと純度で決まります。標本として見るなら、見た目や産地で値段がつくので、グラム単価では比べられません。

金鉱石の品位は自分で調べられますか?

家で調べるのは難しいです。品位は分析して初めて分かる値で、見た目からは判断できません。鉱山の公表値も、たくさんの鉱石をならした平均です。

金鉱石を売るのに資格は必要ですか?

売る側に資格が要るという決まりは、調べた範囲では見当たりませんでした。古物商の許可は、業として買い取る側の話です。ただし、採ってはいけない場所で採った物の扱いは別の問題になります。

金鉱石と一緒に、ほかの金製品も査定してもらえますか?

一緒に持ち込むことはできます。ただ、金鉱石を見てもらえるかはお店によるので、事前に電話で聞いておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 金鉱石は石のままだと、金として値段がつきにくい
  • 菱刈鉱山の平均でも、鉱石1トンに金は約20gと公表されている
  • 値段は、金として見るなら中の金の量、標本なら見た目と産地で決まる
  • RE:TANAKA は鉱石を買取できない物に挙げている
  • 外れた金の粒があれば、査定料無料のお店で重さと純度を見てもらう

砂金や自然金を売るまでの全体の流れは砂金の買取ガイドで確認できます。

砂金買取.jp

砂金買取.jp 編集部

採った砂金・譲り受けた砂金・自然金や金鉱石を納得して手放すために、砂金の純度と見分け方、値段の計算、売る前の準備、売り先の選び方、採る場所のルールを、公的機関の情報と公表価格をもとに整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次